身内のこと。
このブログでは、身内との記憶を書いていく。
母方の身内だ。
特定を避けるため、彼と私の明確な関係には触れない。
また、適宜フェイクも入れる。
身内に認知症の疑いがあると確定したのは、昨年末だ。
その時点で身内は60歳以上65歳未満だったので、若年性認知症ということになる。
(60代が若年性?と思われるむきもあると思うのだが、まあ、年金支給前の年齢だから「若年」なのだ。そこは定義上のことなので勘弁願いたい)
身内は婚姻歴のない独身男性だ。
両親は既に鬼籍に入っている。
子はない。
…と書けば、介護経験のある方や医療・介護従事者ならどの程度難易度が高いかわかるだろう。
「家族」がいないのだ。
実を言えば、数年前から首を傾げる言動がいくつかあり、私は「認知症では」と近しい人間に指摘していたのだが、残念ながら発覚は遅れた。
全くの余談だが、私のこの「認知症を早期に見つける嗅覚」は鋭めのようで、本人に近しい人間に「認知症では、医師の診断を早めに仰いでは」と忠告したのにスルーされ、悪化してから発覚するのは、彼で3人目になる。
さて、認知症は、かなり悲しい病だ。
本人の人格が徐々に変わっていく。
そうすると、周囲の人間は、「変わったあとの本人」しか記憶できなくなる。
これを、私は父方祖父の介護の折に経験した。
私は、認知症以前の祖父を全く思い出せない。
身内と私は、私が子どもの頃から頻繁に交流があり、特に大学進学で上京して以降は、よく遊んだ、人生の先達である。
できれば楽しかった記憶を文字にすることで、少しでも自分の記憶の風化を押しとどめたい。
そんな目的で書いていく。
個人的な備忘でしかないし、主に昔話なので、読んでも特に得るところはないと思う。
ただ、「こういう人がいた」ことをどこかに留めておきたい気持ちもあるので、公開とした。
差し障りがなければ、「現在の身内」についても時折書こうと思う。
これは、現在進行形、または未来に単身の親戚の介護やそれに近い状況が待っている方には、もしかしたら役に立つこともあるかもしれない。
そんな内容である。まずはご寛恕願いたい。